「開運!なんでも鑑定団」の曜変天目茶碗問題がかなりおおごとになってきている件

テレビで放送されて以来、「どうも怪しい」という声のあった曜変天目茶碗の評価ですが、テレビ東京側は「鑑定結果は番組独自の見解に基づくものです。また、番組の制作過程については従前よりお答えしておりません」との姿勢を変えない中、ハフィントンポストに、当初から異議を唱えていた曜変天目研究者、陶芸家、東洋陶磁学会会員の長江惣吉氏の寄稿が掲載されていました。

スポンサーリンク

メディア記事

「なんでも鑑定団」の曜変天目問題への声明

http://www.huffingtonpost.jp/soukichi-nagae/youhentenmoku_issue_b_14672424.html

私の見る限り、「なんでも鑑定団」に登場した「曜変天目」なる茶碗は、偽物にすら達していない「紛い物」とでも表現するしかない現代中国製のお土産品です。宋時代に曜変天目茶碗が作られた中国福建省の建窯近くの水吉鎮などで現在大量に作られているものです。現地に行けば数千円で売られています。

番組の茶碗をまともな中国陶磁研究者は誰一人として本物とは言っていません、今までにあの茶碗を本物と断言したのは番組だけです。

多くの中国陶磁研究者が「あれは偽物だ!」と声を上げないのは、下らないトラブルに巻き込まれたくないためです。マスコミが研究者に取材すればその状況はすぐに分かるでしょう。明言を避ける人はあっても、あれを本物と言う研究者など一人もいないはずです。

皆さん、考えてみてください、私が紛い物と告発している茶碗が、もしも本物ということになれば曜変天目研究者としての私の信用は吹き飛んでしまいます。それは私にとっての自殺行為です。私はそんな愚かなことはしません。100%の自信があるからこそ告発をしています。

と述べたうえで、テレビ東京がこの告白に無視を続けていると指摘。

あの茶碗は国宝の曜変とは見た目がまるで違います。鹿の映像を見て馬だと思う人がいるでしょうか?これはそのレベルの話です。

以上の点を踏まえ、氏は”1再鑑定、2鑑定根拠の公表、3鑑定の白紙撤回”の内容証明をテレビ東京に送付したとのことです。

この内容証明にテレビ東京から回答がない場合は、”BPO(放送倫理・番組向上機構)にテレ東の対応について放送倫理違反の審査請求を行うつもり”としています。


「なんでも鑑定団」で「国宝級の茶碗」と太鼓判押されたのに…専門家から疑義!徳島県教委が一転、文化財調査を中止

http://news.livedoor.com/article/detail/12651455/

 昨年12月に放送されたテレビ東京系の人気番組「開運!なんでも鑑定団」で、「国宝級」と鑑定された茶碗(ちゃわん)をめぐり、所有者が住む徳島県の教育委員会が、文化財指定に向けた調査を計画しながら、一転して取りやめていたことが9日、分かった。

番組放送後、専門家から鑑定結果を疑問視する指摘が相次ぎ、所有者から調査中止の申し出があった。

鑑定を受けた所有者の男性は、”当初協力的だったが、しばらくして男性から「諸般の事情で資料を外に出さないでもらいたい」「この件は今後ノーコメントにします」との申し出があり、調査実施は白紙となった”ということです。


長江惣吉氏の指摘はnewsポストセブンでも取り上げられています。

なんでも鑑定団・2500万円茶碗に陶芸家が疑問の声上げた理由

http://www.news-postseven.com/archives/20170124_486376.html

テレビ東京の看板番組『開運!なんでも鑑定団』(火曜夜8時54分~)に思わぬ大騒動が持ち上がった。昨年12月20日の放送で、世界に3点しかないとされる中国の陶器「曜変天目茶碗」の“4点目”が見つかったとされたが、窯業で知られる愛知県瀬戸市在住の陶芸家・九代目長江惣吉氏は、「番組を見ていて思わず絶句しました。どう見ても中国の商店街で売っているまがい物にしか見えなかった」と異議を唱えている。鑑定品は色合いから見て、18世紀以降に作られたものだと長江氏は推測する。

さらには、中国陶磁考古学・陶磁史の世界的権威で沖縄県立芸術大学教授の森達也氏も「実物を見ていないのでその点は不正確ですが、映像を見た限りでは本物である可能性は低い」と話す。

日本だけでなく、本場・中国からも異論が出ている。長江氏のもとには、番組を視聴した中国人研究者・孫建興氏からこんなメールが届いた。

〈是偽曜変 是現代焼制的(=これは偽物の曜変だ。現代に焼かれたものだ)〉

とし、仮にこの茶碗が本物であれば鑑定結果は安すぎると指摘してます。



Twitterでは

いわゆる国宝になっている曜変天目茶碗と比べると、鑑定団のものは地味だとは思いましたが、放送を見ていたときに、ここまでおおごとになるとは思っていませんでした。

しかし、「たかが骨董」ではないという執念は、大事なものだとも思います。

今後どうなるのか、注目しています。

スポンサーリンク