シリア問題が日本でまともに共有されないワケとは?

日本でシリア問題がニュースになることはよくあるんですけど、シリア問題がどういうことなのか知ってる人は、非常に少ないです。

おそらく大多数の人が「シリアってよくニュースで言ってるけど、戦争してるの? 何? どういうこと?」くらいにしか思ってなくて、その原因はマスコミが偏向を隠して、場当たり的な報道しかしないからです。

たとえば、去年末の「アサド政権、アレッポ奪還」という見出しのニュースだけみて、何がどうなって、これから世界がどうなるのか、ということがわかる人はほとんどいません。

日々忙しい日常を送っている人にとって、シリア問題を掘り下げていくことに時間を費やせる人はごくわずかでしょう。

シリア問題をざっくり解説

シリア問題はざっくりと説明すれば、中東を舞台とした民主化の動きが徐々に過激化し、とうとうシリアで武力による衝突が起きたわけです。

このとき、既存の政権であるアサド政権に対して、反体制派とよばれる「組織の集合体」があらわれます。

アメリカやEUは戦争に直接参加はせず、反体制派に武器を供与することで協力。

そして戦争は激化し、そのうちイスラム国など「イスラム過激派」とよばれる徹底した反民主主義組織が第三の勢力として戦争に参加します。

さらに戦況を見極める形で、ロシアがアサド政権についたのです。

かくして、

  • プーチン率いるアサド政権
  • 米英が武器を供与していた反体制側
  • イスラム過激派

という三つ巴の戦争(米露の代理戦争でもある)となり、去年末プーチン率いるアサド政権がシリア最大の都市アレッポを制圧しました。

これによっていわばオセロでいうところの「角を取った」状況となり、将棋でいえば「詰み」がほぼ確定した状況となりました。

つまり、代理戦争においてはプーチンが勝利し、オバマは負けたということなのです。

興味深い記事がありました。


宴の始末-II (2): 「反政府勢力」と言ってもねぇとNHKが言い出す

http://blog.goo.ne.jp/deeplyjapan/e/41bb4ca51aa7b8ae3687d178cba48ab8

記事では、NHKがシリアの和平問題に関して

「反政府勢力」と言っても、
さまざまな背景や主義主張を持つ、内外100以上の組織を
「十把一絡げ」にそう呼んでいるだけで、
停戦の対象外になっている過激派組織もあります。

と、突っ込んだコメントをしていたという点を取り上げたうえで、和平で関係国の足並みをそろえることが難しいと説明したNHKに対し、

関係国の足並みをそろえることが難しいというのなら、そもそもカタール、サウジアラビアという資金源、むやみに武器を振りまいたアメリカ、その他表に出てこないド金持ち集団の存在、といったことにも目をやったらどうでしょうね。

と、依然としてオバマ政権寄りの見方しかしないマスメディアのあり方を疑問視。

”問題は侵略者チームたる西側”(西側諸国とは、アメリカおよびアメリカに追随する国々)であると述べ、このように世界で共有されている情報が日本で伝わらないのは、オルタナティブメディアが存在しないからだと指摘しています。


オルタナティブメディアとは

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1167408896

オルタナティブメディアとは自分の概念としては、マスメディアでないメディア。例えば、地元のローカルラジオ番組や新聞など、またはインターネットなどの個人サイトで獲得できる

情報というように認識しています。

まず、この認識は正しいでしょうか。

そして、もうひとつ質問ですが、いわゆるSNS(FACEBOOK, mixi, Twitter, etc)なども、個人の情報発信においてはこれもオルタナティブメディアといえるのでしょうか。

入ると思います。
この場合オルタナティブは「代替」という意味です。
マスメディアの代わりにマスメディアが伝えないような事を伝えるメディアのことです。


こういったブログを運営していると、ただ五大紙(読売・朝日・毎日・産経・日経)を読んでいるだけだと、ものごとを理解するうえですぐ行き詰まります。

五大紙に関しては、何を伝えているかということではなく、「何を伝えていないのか」ということに意識を向ける必要があります。

彼らは本当のことを知っていて、そのうえで自分の都合に悪いことを伝えなかったり、各メディアの偏向性に合わせて光の当て方を変えたりします。

こうして大手メディアが意識的に作ったブラックボックスに対して、オルタナティブメディア(代替メディア)が重要な役割を果たすというわけです。

しかし、オルタナティブメディアはしばしばゴシップの域を出なかったり、個人の思考の偏向性が強かったりと、媒体そのものに強烈なバイアス(情報の偏り)がかかっていることも多く、読み手にリテラシー(読解力)がないと、真実を追求するつもりが、とんだ迷宮にいざなわれることもあります。

それはともかく、シリア問題が日本でまともに共有されないのは、それだけ日本では世界情勢に関するブラックボックスが大きいことを意味しています。

このブラックボックスの中身を探っていくと、なぜヒラリーの「金持ち擁護」があれほどまで自国内で嫌われ、選挙に負けたのか、またトランプの保護政策が一定の支持を得た理由や、あるいはトランプ政権があれだけ大きな反発を招く理由などもみえてきます。

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