子供の出生数とうとう100万人割れ でも実は人口減少は気にしなくていいんじゃないの?

厚労省によると、日本で1年間に生まれる子供の数が100万人を割って、98万1千人にとどまるとの推計をまとめました。

これを大問題としてはやし立てる声もありますが、よくよく調べてみると、少子化になるほうが望ましいという声もありました。

話をまとめてみたいと思います。

少子化は「問題」である

http://www.nikkei.com/article/DGXKZO11056390V21C16A2PE8000/

日経新聞は、出生数が100万人を切るという今回のニュースを受けて、

ここにいたるまで実効性のある手を打てなかった政府の責任は重い。

とし、”少子化対策は日本の最大の課題”と述べています。

さらに問題解決のためには、

社会保障を効率化しつつ、豊かな高齢者には一定の負担をしてもらうといった改革が必要だ。

と述べています。


朝日新聞も少子化を問題としてとらえています。

http://www.asahi.com/articles/ASJDQ436QJDQUTFK00D.html

出生数が死亡数より下回る人口の自然減は10年連続。人口減に歯止めがかからない。

と危機感をあおります。


http://www.sankei.com/life/news/161222/lif1612220008-n1.html

産経新聞も少子化を問題としてとらえていますが、

年間の出生数が100万人を割るのは昭和22年の統計開始以来、初めて。政府をあげた少子化対策の重要性が改めて浮き彫りになった形だ。

と論調は少し落ち着いています。


読売も産経とほとんど同じ。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20161222-OYT1T50005.html

出生数が100万人を割り込むのは、統計を取り始めた1899年以降、初めて。少子化に歯止めがかからない状況を改めて浮き彫りにしている。


さて、そうなると毎日新聞ですが、

http://mainichi.jp/articles/20161223/k00/00m/040/109000c

合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数に相当)は05年に過去最低の1・26を記録後、緩やかな上昇傾向にあるものの、人口の構造的理由から少子化に歯止めがかかっていない。政府は1億総活躍プランで25年度までの「希望出生率1・8」実現を掲げ、保育の受け皿確保などを進めている。

これまでより少し強い論調で、政府が危機感をもって対策していると述べています。


五大紙はすべて、トーンの違いはあっても少子化を問題としてとらえているようです、

つまり、世間の表側だけをみている人からすれば、少子化は由々しき問題であり、いち早く日本の人口問題が解決しなければならない、と思うようになっています。

少子化は本当に問題?

ところが、こういった新聞社の問題提起に対して、少子化は本当に問題なのか? と疑問を投げかける声もあります。


http://takedanet.com/archives/1042931566.html

武田邦彦さんによると、「少子化という問題は存在しない」そうです。

なぜ少子化が問題になるのかというと、

マスコミが政府に追従しているだけ

なんだそうなw

また、人間が住める土地面積当たりの人口密度をドイツと比べたとき、日本は3倍も密度が高いことを指摘。

日本がドイツと同じ可住人口密度になるとすれば、

現在の1億2千700万人を4100万人程度にすることを意味している。

と述べています。

また政府のいうような少子化問題は存在しないというのですが、

まず労働力不足は起こらない。それは、1)電子化、2)女性の就労率の上昇、3)定年制度の撤廃、が予想されるからだ。

と論拠を述べ、少子化に関わらず実質勤務者が増加し、当面産業に影響を与えないとしています。

また、年金制度は少子化によらず破綻するので、少子化が問題ではないと指摘。

大手新聞社の主張とずいぶん違った意見です。


http://d.hatena.ne.jp/minerva2011/20111022/1319295465

「主要5ヶ国の可住地面積当たり人口密度」ということで、日本の可住人口密度の統計の記事なんですが、さきほどの武田邦彦さんの記事と同じく、日本の可住人口密度の高さが指摘されています。

この記事でも、

年金などの社会保障の問題を除けば少子化による人口減少はたいした問題とは思えない。GDP自体は停滞するかマイナス基調になるかもしれないが一人当たり実質GDPこそが国民の豊かさの指標でありその点でGDPなどはどうでもよい指標である。人口が少なければ土地を安値で買うことができるし原子力発電所を持つ必要性が薄れ環境にも優しい。そう考えればむしろメリットのほうが大きいように思える。イギリスやフランス並の6000万人程度にまでどんどん減らすべきである。

と、むしろ人口減少を歓迎するような論調です。


http://diamond.jp/articles/-/70896

文頭のまとめで、

歴史人口学者の速水融氏は、「人口が減ることは必ずしも悪いことではない。むしろ、恩恵も多い」と言う。

とのっけから人口減少を問題視していないようですw

歴史から見た人口の増減の仕組みを紐解いてきた氏は、

 その立場から言いたいのは、人口が減ること自体は社会の近代化における自然な流れであって、心配する必要はないということです。

むしろ私は、人口減少は日本にとっていいことだとすら思います。大事なのは無理に人口を増やし続けるより、人口減少によって起きる事象の意味を考え、社会の変化に合わせた対策を実行していくことです。

と述べます。

さらに先のふたりと同じように、欧州との人口密度問題を取り上げ、”日本の理想的な人口規模は、7000万~8000万人”だと述べています。

また人口が減る時期には文化が成熟しやすくなる傾向があることから、”人口減少をきっかけに拡大一辺倒から価値観を転換し、文化を成熟させる方向に社会やお金の回し方を変えていくリーダーが必要”だと指摘しています。

問題まとめ

日経新聞で特に強く危機感をあおっていたのが、今になると印象的ですねw

日本の人口減少は、確かに経済をどんどん拡大していくうえでは障害になるようです。

けれど実際には、少子化そのものはそれほど憂慮するような問題ではなく、今の日本において人口減少はごく自然な流れであり、成長路線から考え方を切り替えることで、個々の暮らしの質が上がることも指摘されています。

日本は人口が減少しているにも関わらず、移民政策にはかなり慎重です。

日本の在留外国人の数も世界的にみて非常に少なく、安倍政権の成長戦略で技術を持つ高度人材の受け入れは段階的に認めたものの、単純労働者の受け入れには至ってません。

今後、トランプ政権によって、世界的な移民反対の動きが加速することはあっても、積極的な移民受け入れの動きはないだろうと思います。

移民による人口増加も見込まず、当面自然な人口増加の芽もないとなれば、日本はむしろ人口減少を受け止めて、新しい価値創造に向けて考え方をシフトしたほうがいいようにも思えます。

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